鶴の一声

靏繁樹が日々考えたことや思いついたことを徒然とかきます

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712 カミ様仏様

   

覚悟を決めて臨んだ抗がん剤治療の為に、12月3日から地元の総合病院に入院し、本日14日に無事退院。退院と言っても終わったわけでは無く、これから長く続くわけで、とりあえず通院で抗がん剤を打ち続け、来月の下旬辺りには次の段階の抗がん剤を打つために再度入院することになるらしい。

覚悟を決めてと言ったのは、癌の手術や抗がん剤治療の副作用をよく聞いていたからで、下手すると手術で寿命を短くしたり、抗がん剤で苦しみながらあの世にいくことにもなりかねないからだ。抗がん剤は癌細胞を攻撃する代わりに、正常な細胞にもダメージを与える。合わない場合は、そのダメージのために体力を奪われる場合がある。加えて言えば、私の抱えたすい臓がんは、抗がん剤による延命割合が最も低い。前立腺や膀胱癌などは殆ど回復する。他えば3年間生存率は、食道癌や大腸、胃がんなど、殆どの部位が5割以上だが、膵臓癌に限って2割に満たないのだ。    

しかしながら、私の命は私だけのものでは無い。思い込みでなければ、我が家のカミ様、子供たち、家族、友人、一線は引いたものの社員にとっても生きていてほしい気持ちが伝わってくると、自分が良ければさっさと死ぬというわけにはいかない。今まで楽な温熱治療だけをやってきたが、これだけでは感じるに半年も持たない。温熱はあくまでも補助的役割らしいことはわかった。そこで、多少のリスクはあるものの、残された道として抗がん剤をやることにした。そのための入院だった。     

フェイスブックには書いたが、入院して血液検査から抗がん剤注入。2種類の薬を入れるが、腕からだと漏れる事故のリスクがあるというので、型から穴を開けて心臓に近い首の下の静脈にポートというバイパスを作って注入する。人それぞれらしいが、打って3日目くらいから、便秘と食欲不振に悩まされたが、言われたような口内炎や吐き気、倦怠感はそれほどでもなく、便秘が治ったあとは、入院前より体調は良いくらいだった。もちろん髪の毛も抜けない。 

命に係わることだからと、一番いい個室を取って貰ったので、何でも揃っていて不自由はなかったが、一時、副作用として白血球が減少し、免疫力が下がっているということで、12日間、歩き回れるのに部屋から出なかったので退屈の極み。ただ、退院しても、そんなに足腰は衰えてなかった。  

今回の入院でカミ様の有難さと愛情を感じた日々だった。病院食が不味いから食欲が出ないと言うと、毎日、手料理を運んでくれて、その不味い病院食を食べてくれた。病院の名誉のために書いておくが、別に病院食が不味いわけではない。どうしても薄味になり、身体の事を一番に考えた食事だから、身体を動かさず食欲が無い者にとっては不味く感じるのだと思う。病院選びの第一条件はやはり家から近い事。車で5分だから何事にも利便がいい。また、面会謝絶だったので、みんなからメールなどで毎日励ましの言葉を貰った。今まで、病気一つしなかったので、入院なんて憧れでしかなかったが、こうして弱った時に励ましてくれる友人や家族がいることに改めて有難いと思った。    

カミ様には、「贅沢言わないから、せめてもう1年は生きて」と言われるので、1年は生きようと思う欲が出てきた。1年あれば、春夏秋冬一応のことはカミ様やみんなと楽しむ時間がある。せっかく作ったバーベキュー施設も大いに使ってみんなと楽しみ、念願のクルーズにも行きたい。まだ、寿司も赤ワインも足りてない(笑) 

入院で長く書いてなかったので、その期間のことを書いた。これから1年生きていれば、おそらく1000号を達成できるのではないかと。出来ないときはあの世から発信(笑) 今の体調なら、そこそこの役目は勤めながら、そこそこのお付き合いも出来る気がする。もちろんカミ様最優先。

 - 雑記

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