鶴の一声

靏繁樹が日々考えたことや思いついたことを徒然とかきます

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558 5月ダイヤモンドウィーク

   

 来年5月1日は、新天皇の即位日が祝日になるらしい。それはそれでごもっともな事だが、その前後を休みにして10連休にしようという案が出ているようだ。
 ゴールデンウィークと言うより、ダイヤモンドウィークになりそう。

 休みを増やせば、国民受けするかも知れないが、その時期が休めない国民は多い。季節の農産物や、その時期がピークの漁業、畜産などの生き物を扱う職業。
 世話しなければ死んでしまうし、生ものは腐ってしまう。
介護施設で働く人も同じこと。
 生産業は、生産が出来ず、その分の利益を政府は補てんしてくれるわけではない。
休みが増えるほど、レジャー産業や小売店で働く人々の負担は大きくなるし、彼らは益々休めなくなる。
 ただでさえ、労働時間の減少で、日本の生産性は落ちている。
何が、日本の経済を支えているのは、日夜働いている生産現場なのだ。

 世界的に、賃金の上昇が続いている。
時の政権は、政権維持のための人気取りに、賃金上げを打ち出しているが、その分、生産が増えているのではない。いずれは、そのつけは国民が払うことになるはずだ。
 普段汗を流して働き、その間で休む。だから、休みがありがたく楽しもうと思う。
休みが多くなるということは、おおよそ収入が減って、出費が増えることにもなる。
 みんながみんな喜ぶわけでもない。
もちろん、纏まった休みがあると、海外にも行きやすいし、家族も一緒に過ごせる。
 近年の少年事件や少子化などの対応もあるかもしれない。それはいいことだ。

 ただ、働き方改革というのであれば、それぞれの職場の事情やシステムによって、労使が話し合って、交代制などを取り入れ、生産が落ちるのを出来るだけ避けながら、纏まった休暇などが取れるようにすればいいのであって、どんな業種関係なく、一律に決めるのは疑問だ。

 昨日、長崎でみかんの缶詰原料に関する会議を行ったが、その折にも、収穫をする労働力不足の問題が話題に上がった。
 現在の研修生制度では、特別の技術習得が目的の制度になっているため、農家でも農業技術の習得ということで認められているものの、受け入れ農家以外で働くことは禁止されている。
 ところが、何の栽培農家であれ、作業に季節性があり、特に果樹などは、忙しい時期と暇な時期の必要な労力の差が大きい。

 例えば、収穫の時は猫の手も借りたいが、それが終わると、殆ど人手は要らなくなる。
そこで、今、JAなどが労働力の派遣を目的とした法人を作り、農家のそれぞれ忙しい時期に助っ人派遣を始めようということで、大分県が第一号。
 長崎も、現在準備中らしい。
京都は、政府の農業特区の認可を取って、外国人研修生を同じ仕組みで派遣する事業を始めたとのこと。
 もう、農家や地方の労働力不足は待ったなし状態。

 勿論、地方税や社会保障費の負担もちゃんとしてもらうなど、慎重な制度作りの中にも、国会議員もこんな問題には、協力して迅速に取り組んでもらいたい。
 市などが斡旋して、研修生の寮に活用すれば、地方の空き家対策にも、有効になる。

 今、人が足りない業種。
 建築土木、オリンピックまでは当面不足が続くと言うが、それ以降に解決する保証はない。飲食業、コンビニ、どこへ行っても外国人が穴埋めしている。
 介護施設、入所者はこれから増えるばかりなのに応募者がいない。そして農業、あと5年もすれば、現役の半分近くがリタイアするような年齢構成。

 ここ数日、急に朝夕が冷え込んで、八女の山手の黒木町では、今朝7度だったらしい。
福岡でも、インフルエンザが流行始めたらしい。
 

 - 政治経済, 社会, 経営, 農業, 雑記

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