鶴の一声

靏繁樹が日々考えたことや思いついたことを徒然とかきます

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海外研修生2

   

 中国の研修生は、仕事は早いが気が強く、要求も多い。ベトナムの研修生は気は優しいが仕事が緩慢というのが定評だった。
確かに、暖かい国ほど、のんきで時間もゆっくり流れる。カンボジアなどに行くと、男はあまり仕事しないし、暑いからいつも木陰で寝転んでいる印象がある。
 大きな括りでは、その見方は間違いではないが、しかし、どこに行っても、やはり個人本位である。

 10年前は、みんな親の為、家の為だった来日の目的が、その後の経済発展や生活レベルの向上で、今はどちらかと言えば、自分の為が多いようだ。日本を見たい、日本で暮らしてみたい。もちろんまだ、お金を稼ぎたいと言うのも大きな目的だが、日本でのお金の使い方も随分変わってきた。

 研修制度での大きな問題は2つ。
まず、失踪問題。これには2通りあるようで、初めから、そのつもりで来日している場合と、受け入れ先と上手く行かず、そんな時甘い言葉で誘惑されて失踪する場合。不満は残業問題が多い。残業が多くて不満ではなく、残業が少ないのが不満。
 2つ目の問題がその残業問題と職場制限。
日本の場合は、時間外労働の厳しい制限があるが、それが中国やベトナムと大きな隔たりがある。中国は基本10時間勤務だ。
 特に、為替変動で円安になったことで、持ち帰るお金が目減りするから、思惑が変わったことで、甘い言葉で不法転職するわけだ。
もちろん言葉の問題もあるし受け入れ側の考え方や待遇もある。受け入れる場合は世話とコストの覚悟も必要。

 一般労働者の賃金を大まかに比較すると、日本が20万円として、中国が5万円、ベトナムが2万円という感じだと思う。国によって給与以外の負担の違いがあるので一概にそのまま比較はできないが、まだまだ日本で働くことに魅力はある。
 ただ、研修生として来日するのに、母国で多額の個人負担があるのも事実で、我々も知りえないが、働いて得る供与の3割程度になるとも聞く。昔は多額の保証金を積んできたらしいが、今はそれは無くなりつつある。しかし、それが失踪に繋がっているという意見もある。

 ヨーロッパの後にアメリカが発展し、それを追って日本、そして中国、その後方にタイ・フィリピン・ベトナム。そのまた後方にミャンマーと続いている。俗にいう先進国は年老いてしまった。これからは後方に続く国が発展期を迎えるが、発展が急速なだけ高齢化も早いだろう。
 私が経験上、面接で除外する人。美人過ぎる人・口が達者すぎる人・暗い人・服装や髪など派手過ぎたり衛生的でない人。都市部の人。

 - 政治経済, 社会, 雑記

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