鶴の一声

靏繁樹が日々考えたことや思いついたことを徒然とかきます

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799 首相辞任

   

安倍総理大臣が突然の辞意表明。ここ数日、病院へ行ったことで健康不安説は出ていたものの、見た目には、それほど悪くは見えず、治療しながらあと1年足らずの任期は全うするのだろうと思っていた。ただ、このところの支持率低下や失策、または疑惑などが続く中で、途中辞任もありとは思っていたが、やはりこのタイミングは驚きだった。

市町村長などの自治体の首長でも、財政が厳しかったり災害に見舞われると大変な心労があるのに、国のトップともなると、それは我々のような一般国民には計り知れない心労があったと推察される。どんな組織でも、トップ在任期間が長くなると、最後の方はやはり評価がいいことは殆ど無い。仮に2期で辞めて後進に譲っておけばと思うが、若かっただけに続投したかった気持ちは分かる。

政権が長くなり評価が落ちるのは、どうしても権力が集中して、その周りに忖度連中が集まり、反対意見を言う者が疎外されるからだ。加えて取り巻き連中に限って、能力や正義感のある人がおらず、次第に組織がトップとその周りの一握りの人間の為の組織になり、それを支える大勢の意見は吸い上げられなくなる。

今の政権を見ていると、正にそれを絵に描いたようなものになっている。安倍政権が誕生してからの8年近くを総括してみると、もちろん長所もあれば短所もある。それは、どの政権も同じだろう。ただ、言えることは清算してどうだったのか。マイナスもあったとしても、成果がそれを上回れば、日本のためには結果として、いい政権だったと言ってもいいのだが。

まず、良かった点から取り上げてみると、①長期政権になったことで、経済の安定感と安心感をもたらした。②民主党政権で落ち込んだ株価や雇用を大量の資金を注入することで上昇させた。③長期政権をバックに海外に対して発言力と日本の存在感を押し上げた。④アメリカとの関係強化で安全保障を強化することができた。⑤就任当初は、よく海外にも出かけ、過去の首相と比べると発言力もあり、基本真面目で働き者の首相だったと思う。

今度はマイナス面を上げてみる。①周囲にイエスマンだけを集めたことで馴れ合い内閣になり、革新的な政治運営ができなかった。②人事権を政権内に掌握したことで、周囲の忖度が強くなった。③国民の考えと政権の考えに大きなズレが生じ、最後まで放置した。④森友や加計、桜を見る会など、異常な文書管理など、国民に政治や官僚に対する不信感を与えた。⑤自民党内での意見のぶつけ合いがなくなり、地方の意見も吸い上げられなくなった。⑥大都市一極集中と地方創生が掛け声倒れで終わり、結果として大都市のコロナ感染に拍車をかけた。⑦コロナ以前でも、財政改革が進まず、国の借金が増大した。⑧核被害国なのに核を無くそうと言う世界の動きに合意せず日本の誠意を疑われた。⑨最終場面では、首相が打ち出した方針が簡単に変わると言う、かつて無い醜態を晒してしまった。⑩最後に、これが一番かもしれないが、首相、官房長官、各大臣に、説明不足というか、質疑応答に誠意が見られず、国民をないがしろにするような感じを与えた。

拉致問題も解決できなかったが、これは相当難しい問題なので、安倍政権だからとは言えないだろう。とにかく、政治家は、政治課題を解決し、経済や国民の安全、国民の生活を守り向上させるという責任があると同時に、国民を代表して仕事をしている以上、ちゃんと丁寧に説明する責任がある。加えて、マイナス点を付け加えるなら、閣僚全員が暗い、笑わない(笑)。これでは国民を不安にさせる。大臣を含むトップの条件は、体力・正義感・信念・笑顔。もちろんずっととは言わない。時々でいい。

この後の後継は、恐らく取り巻きで決まっていくのだろう。菅官房長官の名前も出ているが、条件を満たさない。丁寧な説明と笑顔が全くない(笑)。万一、石破さんがなればみんな驚くだろうが、今回は無いだろう。ただ、今回の選出の流れ次第では、次の総選挙は自民党も分からない。国民も、それほどバカではない。ただ、相変わらず、野党に期待を持てないという状況が自民党の強みであり、驕りでもある。

 - 雑記

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