鶴の一声

靏繁樹が日々考えたことや思いついたことを徒然とかきます

*

叔母の死

   

 私の母は7人兄弟。
昔は、子供は国の宝、農家の労働力。地方の子供の数は5~6人は当たり前。
私たちが子供の時代で3~4人は平均的だった。
 母の生家は、長女からずっと女子で、4番目の女子として生まれ、昔からの言い伝えで、この名前を付けると、次は男児が生まれるとのことで、アグリとなずけられたが、レーシングカーには乗らない。
 云われ通りに男の子、私の叔父が生まれ、そのあとに女子が2人生まれた。

 4女である母が既に90歳を超えており、すぐ上の姉と弟、一番下の妹の4人になっていて、それぞれ連れ合いは無くなってしまった。
 そして、母のすぐ上の3女の叔母がなくなった。確か93歳か94歳になると思う。
母と叔母はすぐ近くに嫁いできていたので、私も小さい時からよく可愛がってもらった。
 とても品があって、優しい美人の叔母さんだったが、介護施設に入って、その内、痴ほうが進み、以前の姿が変わっていくのを見るにつけ、本当に人の定めを感じた。
 特に、叔母は全総で夫を亡くし、その後20代で女手一人で子供を育てた。
戦後は、そういう家庭も少なくなかったが、人に言えない苦労があったと思う。

 身体は丈夫で、晩年は孫にも恵まれ、今から楽をするというときに、痴ほうという病気に見舞われた。
 お陰様で、我々一族は、叔父叔母を本当に大事にするし、こんな時は連絡網があって、みんな集まってお別れをする。これが両親を含め、叔父叔母たちが残してくれた遺産だと思う。
 

 - 雑記

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