鶴の一声

靏繁樹が日々考えたことや思いついたことを徒然とかきます

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630 丹東直入

   

 丹東直入。これは丹東から北朝鮮には直ぐ入れるという意味(笑)

 先週、木曜が祭日という日程を利用して、地元八女地区のトラック協会役員10名で、大連と丹東へ研修旅行に行ってきた。
 私は、食品会社の仕事関係で、大連には過去20回近く、丹東にも2回行っているのだが、運送業という職種は、あまり海外とは縁がなく、中国に行っていないという経営者も多い。

 そこで、私の食品関係の伝手で、今回、私が協会の副会長だけでなく理事も引かせいもらうことにしたので、その前に行こうということになったのだった。
 八女地区の運送会社は60社余りと、近隣の地区に比べ、飛びぬけて多い。
恐らく、農産物も豊富であり、立地としても九州各県からの搬送に有利なことからだと思われる。
 私は、元々運送業のことは、ほとんど分からないのだが、本体の社長就任と同時に、子会社である運送会社の社長に自動的に就任することになった。
 ずっとこの運送会社の経理財務は見てきたので違和感はないが、運送業界の会議に出て、専門的な話をされてもあまり分からない。
 それで、5年程前に、業界に詳しい人間を副社長として雇い入れ、実務は任せているが、協会では主な行事は代表取締役が出席するきまりになっている。
 もう、理事に請われて14年、副会長は2年。ようやく退任させてもらった。

 さて、今回の旅行は、かなりハードスケジュール。
何しろ、福岡を15時の飛行機で大連に行き、翌日の朝から丹東に行って、その日の夕方大連に帰り、翌日の11時の飛行機で福岡に帰るというもの。
 もう1泊すればいいのだが、日曜に帰ると翌日が厳しい。帰った翌日が休みだと身体はきつくても気が楽だ。
 大連から、車で高速を走って丹東まで5時間。8時にホテルを発って、途中サービスエリアに寄りながら、着いたのが13時。
 大連の手前の都市、東港の北朝鮮国営のレストランで昼食をとった。
北朝鮮の奇麗な娘さんたちが、歌ったり踊ったりしてくれるが、写真撮影は厳禁とのこと。
 テレビで喜び組というのが紹介されたが、本当に美人で、とにかく歌が上手い。
驚くことに、チップは一切受け取らない。教育は徹底しているようだ。

 丹東に着くと、取引会社がガイドを用意しておいてくれて、テレビでよく出てくる両国の間を流れる鴨緑江に架かる橋、鴨緑江断橋を渡ることが出来た。
 渡ることが出来たと言っても、断橋という名前の通り、丁度、川の中央辺りで橋は切断されている。
これは、朝鮮戦争の時に、米軍のB29の爆撃によって破壊され、そのまま残されているという。
 その隣には、鴨緑江大橋が架かっており、そこは今でも、中国と北朝鮮の車が行き来しているし、列車も通れるようになっている。先日、金書記長が、トランプさんとの会談に臨むべく、専用列車でベトナムに向かったのがこの橋。

 この2つの橋は、共に満州時代、日本が建築したもので、100年が過ぎても堅固に残っており、中国人のガイドさんも、過去にはいろいろ複雑なことがあったが、当時の日本及び日本軍は、荒野だった丹東地区を始め、大連や瀋陽などの都市の発展に大きな貢献をしたことは間違いない史実だと言ってくれた。
 丹東市の川岸からは北朝鮮の対岸の建物や人影も見えるが、その橋の先端まで行くと、もっと身近に見える。おそらく距離にして100m程度だと思った。
 中国側、北朝鮮側ともに、将来の発展の思惑で、建設ラッシュに沸いていた。

 大連は、日本の満州時代に建築した、満鉄本社ビルなどのような当時の建物をそのまま現在も使っているし、昭和初期の日本の面影は濃く残っている。
 今回も、大連から丹東まで走って思ったのは、ニュースで中国経済の成長率が低下したと言うが、まだまだ新規の高層マンションや工場が建築中で、日本との規模の違いに驚かされる。
 ただ、人が入るかどうかは分からない(笑)
どうも中国人の将来の心配度合いは、日本人の半分もないのではないかと思わされるが、その代わり、愛想も気配りも日本人の半分も無い気がする(笑)
 ただ、私の取引先のスタッフの気配りは、日本人以上!!

 - 社会, 雑記

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