鶴の一声

靏繁樹が日々考えたことや思いついたことを徒然とかきます

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601 食糧危機

   

日本の人口は、これから毎年、数十万人規模で減少することが予測されているが、世界の人口は、これからも増え続け、やがて100億人時代が来ると言う。
 反面、世界の農業従事人口は減り続け、将来の食糧危機が不安視される。

 ところが、数日前の新聞に、こんな記事が載っていた。
牛肉を、牛肉の細胞から培養して、牛肉を生産することに成功したという記事。
 それが、出来るとしたら、家畜肉類は元より、魚肉、野菜なども出来るのか。
また、別な記事では、バクテリアを培養して、宇宙食としてのたんぱく質を生成したとの事例もあった。
 まさに、SF映画に出てくるような、食料がコンパクト化した栄養分だけの食事となる世界が近づいている。
 水資源の不足も言われているが、これも使用水のリサイクルや海水の真水化技術は、もっともっと進化するだろう。
 確かに、そこまで行くと食糧危機と言う問題は解決するかも知れない。
 
 ただ、こうなると、和牛だろうが、天然ブリだろうが、有機栽培だろうが関係ない。
見た目も、コースもない。みんなで食事を楽しんだり、料理について語り合う時間もなくなる。そんな味気ない時代になるのだろうか。
 燃料でも、燃料効率が今の10倍100倍になるかも知れないし、燃料自体が永久にリサイクルする時代がくるかも知れない。
 勿論、車自体が進化する。まさか、SFのような瞬間移動とまでは行かないと思うが。

 今はタブー視されているが、人間だって人工的に作る時代が来ないとは限らない。
今の時代を壊したくない、人間道徳上やるべきでないと思っていても、金儲けや、自分の研究欲、名誉欲のために、どうせ自分がやらなくても、誰かがやるだろう。じゃ、自分がということで、やるべきでない研究や進化を、これまでも進めてきた。
 今は、まだいい。昔は良かったと懐かしんでも、家族の形や、故郷の形は変わってしまったが、便利さや自由度は高くなり、人間社会が極端に変わったわけではない。
 しかし、これからの進化は、今までの進化とは違う。
根本的に、人間社会を変えていくだろう。

 前述の食糧もそうだが、購買も、行動も、仕事も、環境も、人間関係も大きく変わる。
 子供も人工的に作る、または半人工的でも、恋人や夫婦関係も必要なくなる。
しかし、それでも人間は、我先に開発を続けるだろう。

 まあ、韓国と日本の哨戒機事件や、中国と台湾の攻防、日米問題、中東と米国の石油覇権争い、国内の与野党論戦。今朝の新聞を読むと、昨年末の野菜の暴落や、TPP、自動車のリコール、食品産地偽装、危険運転。
 こういう有様を見ていると、まだまだ、先の事かと感じないではないが、とにかく、旧態依然のままを繰り返しているようで、一方では、確実に、新たな時代に向かって、これまでの進化の数倍の速さで進んでいる世界があるのも認識しておく必要がある。

 それを進めるべきか。または、パンドラの箱として敢えて開けないで置くべきか。
選択するのは、研究者や学者の意思、そして判断するのは、今を生きる私達が選んだ政治家。

 題目の、食糧危機から、かなり脱線したが、とにかく私たちは、今の世界と次の世代のために、自分のやるべきことをやるだけ。
 人間として、日本人として、社会人として、夫として、親として。
だから、今日も老骨に鞭打って、東京に商談に赴く。笑

 - 信念, 社会, 農業

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