鶴の一声

靏繁樹が日々考えたことや思いついたことを徒然とかきます

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680 スマイルシンデレラ

   

久しぶりに日本人と言う民族が痛快に思えた試合だった。とは言ってもゴルフファン以外の人が、どれだけ歓喜したかはわからない。世界のピアノコンクールで優勝したという記事を読み過ごすのと同じ。とにかくゴルフをやっている人なら、殆どの人がこの快挙を祝福し、自らが元気をもらったことだろう。

渋野日向子といっても一年前までは、殆ど無名のプロゴルファー。先に活躍していた勝みなみや新垣比奈、小祝さくら、畑岡ナサ、永井花奈、原英莉花など、黄金世代として人気のプレィヤーが多く、その中でも遅咲き。遅咲きと言ってもまだみんな20歳の若さだが、こんなに同年代が活躍するのを見たことがない。だからこそ黄金時代。

とにかくデビューが鮮烈、急に出てきたと思ったら、いきなり日本ツアー最高賞金の試合で優勝し、すぐ2勝目をあげて賞金ランキング上位に顔を出した。その成果でメジャーである全英女子オープンに出場権を得て、初参加で優勝。それも世界で活躍している名だたる選手たちを4日間の戦いで下しての優勝。もちろんビギナーズラックと言って、新人が無欲で臨んで勝ってしまうという現象もあるが、試合を見てて、とてもそれだけの勝利ではない。4日間、ビギナーズラックは続かない。ちゃんと力量と精神力が伴った勝利だった。

何といっても、その愛嬌で、日本人だけでなく、自国から選手が出ている英国やそのたの国々の人まで、笑顔で祝福してくれている姿が嬉しかった。

日本でプロゴルファーになり、ある程度勝利して自信ができると、やはり世界で戦いたいと思うのは、プロ野球選手と同じこと。もちろん賞金も違うが、やはり日本一より世界一を目指すのがプロ精神だろう。

しかし、日本人は生真面目なだけに大舞台で中々本領が発揮できない。言葉の壁による精神消耗もある。力は、既に世界レベルと大差はない。海外のコースも日本のコースのように優しくない。まず、ラフというコースから外したところの芝が長くて強い。バンカーも日本の二倍くらい深く作っているし、グリーンも波打って難しい。我々が仮に90で回っているとしたら間違いなく110は叩くだろう。

世界女子ゴルフのメジャーと言われる最高峰の大会は毎年5大会。その中の全米プロに往年の樋口久子が勝利している。もちろん樋口と言えば日本女子のレジェンドで女子ゴルフの草分け的存在。42年前と言うから、その頃は、女性でゴルフが出来るのは、本当に恵まれた家庭や環境の一握り。今は、才能があればほとんどの人が国を問わず参加できるスポーツとなっているだけに、現代の世界での優勝はより難しく、そして本当に実力が無いと難しいと言える。日本人で一番海外で活躍したのは、今の女子ゴルフ会長の岡本綾子の17勝なのだが、岡本の場合は、ずっとアメリカに住んで、向こうの舞台で戦っていたために、逆に日本人として岡本の活躍が実感できていない。露出不足だろう。

世界が舞台の戦いでは、ずっと韓国勢が勝利を続けていただけに、今の両国間の問題も背景にあって、日本人選手の勝利は、余計にスッとしたのではないだろうか。

スマイルシンデレラ渋野日向子も、一気に注目を浴び、これからの試合が大変だろうが、日本人が世界で活躍してくれることは、日本人をそして日本を元気にしてくれることだけは間違いない。心から、ありがとう。お疲れ様。

 - 雑記

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