鶴の一声

靏繁樹が日々考えたことや思いついたことを徒然とかきます

*

受け入れる

   

 人が苦しむのに、身体的に苦しむのと、精神的に苦しむのと大きく分けて2種類がある。
怪我や、一時的な病気は時間が経てば解決するが、治る見込みのない病気や、精神的な苦しみは、なかなか解決しない。
 なぜ、苦しむのか。苦しむのは当然だが、苦しみが少しも軽くならないのは、それを受け入れられない場合が多い。
そのことに動転して、先の不安が大きくなる。
 まずは、起きたことを、起きていることを、起きてしまったことを受け入れることが肝要だ。

癌になった。
事故や病気で片足を切断した。
失恋した。
交通事故で人身事故を起こした。
子供が間違いを起こした。
倒産した。

どれも、苦しいし、終わりがわからないから、精神的にパニックになる。
 しかし、どれも、どんなに悔やんでも嘆いても、元には戻らない。
そのことを受け入れないと、次へ進めないし、精神的な苦しみから抜け出せない。
 癌になったら、癌を受け入れて、手術をするのか余命を大事に全うするのか決めて、決めたらそう生きる。
失恋したら、その人ではなかったのだと観念する。そうしないと、新しいスタートが出来ない。
 交通事故も子供の不始末も、とにかく一緒に受け入れて整理をする。
倒産も受け入れて、始末をきちんとつけてしまえば、またやり直せる。それでも成功した人は世の中に大勢いる。
 足を亡くしてパラリンピックで頑張っている人もいる。足があった時より輝いている。
いつまでも、悔やんだり不満を持ったりすると、やり直せないまま1度切りの人生が終わる。

生まれた場所が悪いとか、生まれた時期が悪いとか言うが、確かに運不運は生まれながらにある。
 しかし、それで人生が決まるなら、坂本竜馬や田中角栄、松下幸之助は出て来ない。
財を成した大家の子孫が、没落した話も良くある話だ。
 

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