鶴の一声

靏繁樹が日々考えたことや思いついたことを徒然とかきます

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水商売

   

 このところ、政治じみたことばかり書いていたので、ちょっと方向を変えて私の好きな水系。
水商売と言えば、安定しない仕事、つまり飲食業や歌劇などのショー、露天などの不固定客商売を言うが、一般には飲み屋さんを連想すると思う。
それは、水の流れのようにその日の稼ぎは分からない上に、お酒という水のようなものを売り物にしている連想からだと思う。
 今は、歌舞伎や宝塚歌劇、食堂やレストラン、理髪業などを水商売と連想しない。
どちらかと言うと、水商売という言葉が、何か見下げたような卑屈な響きがあるのは、殆どの人が夜の商売を連想し、テレビや夜の街で、男性客を呼び込む姿や、ホステスさんが男に媚びたり騙し騙される場面を見ているからだと思う。
 ドラマでも、男性の浮気相手は、色気ムンムンの水商売の女の子と相場が決まっていて、ホステスさんもそんなキャラクターに仕立てられている。

 飲み屋と言っても、高級クラブからバー、スナック、立ち飲み屋まで様々だが、軒数的にはスナックが一番多いと思う。
客も働いている人も、高級クラブや馴染みのスナックについては、それほど見下すような感じは無いが、キャバクラやキャバクラ風スナックになると、やはり心の奥では、そこで働く人を見下している。
 珠に、酔っぱらった客がホステスに吐く言葉に、そんな本心が出ているのを見ることがある。
働いている人も、それは自覚しているし、本当はこういう仕事はしたくないと思っている人が圧倒的に多い。
だから、決して分かったような言葉で説教などしてはいけない!!説教よりマンションがいいに決まっている!

 若い時に遊んでしまったり、道を踏み外したり、経済的に行き詰ったり、異性関係で破たんしたり、いろんな事情で普通の会社に勤められない、または勤めても給料が低いなどで、そういう店に行く人が殆どのようだ。
 ある程度勤めたら転職するつもりだったが、ずるずると夜の勤めに慣れてしまったという人も多い。
中には、これが天職という人もいる。
 嫌々仕方なく働くのと、自ら天職と思って目標を持って働くのでは、自分の自信も違うし、周りから見た目も全く違う。

 この水商売を、卑屈なものにするか、胸を張れる仕事にするかは本人次第だと思う。
代議士だって、公務員だって、立派な人もいれば、もっと恥じるべき人、見下げ果てたと言われる人がいる。
 スナックのような場所がなければ、寂しい男や独身男女が憂さをはらす場所がなくなり、犯罪が増える。
水商売の経営者も、働く人も、使命感を持って、媚びずに堂々と仕事をすれば、尊敬されることはあっても、そんな目で見られることはない。この世界にも、男にも勝るすばらしい女性も沢山いる。
 逆に、境遇を言い訳にして、酒に飲まれ、流されて、溺れてしまえば、そんな風に思われても仕方がない。
できれば、夜の仕事は長くやるべきじゃない、心身にも良くないし、子供の為にも良くはない。多くの人を見てきて、そう思う。
 無責任を承知で言えば、若い時の、人生経験や当面の資金作りに止めて置いた方がいい。
もう一つ、仮に働くとして大事なことは、働く店を金目だけてなく、しっかり選ぶこと。

 - 社会, 雑記

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