鶴の一声

靏繁樹が日々考えたことや思いついたことを徒然とかきます

*

中国という国

   

 中華人民共和国が正式な国名。
近年話題が絶えない国であり、ちょっとやっかいな国だ。

 何がなぜ厄介かと言うと、だいたい国が広すぎる。
広すぎる上に、元々違う国や民族が、力で無理矢理に統合された国家だから、纏まりがつかない。
 思い浮かぶだけでも、中央部から沿海に広がる漢民族、更に北方の満州族や朝鮮族。中央北部のモンゴル族、西に行くとウイグル族やウズベクなどのイスラム系の民族。
南に行けば、タイ族やチベット族など、漢民族が圧倒的に多いが、その他の民族が55民族あるそうだ。
 90%が漢民族と言うけれど、どう見ても北の方に住んでいる漢民族と言われる中国人と、南方の上海から南の住民では、体格や人相が明らかに違う。恐らく、昔に統合された異民族だと思われる。
 中国はジンギスカンの元の時代に巨大化し、その後の清の時代から、ずっと漢民族が政治を支配してきたが(間違っているかもしれない)そんな事情があり、国を統治するのは大変だ。
 だから国は大きいのに、第二次大戦までは、イギリス・ドイツ・日本など、ずっと他国に蹂躙されてきた。

 中国の人々は、統合するまでに旧国同士が長い間争いを続けて来ただけに、気が荒いとか、根っこのところで人を信用しないとか、自分の身は自分で守る、騙し合いは日常などの気質が受け継がれてきているようだ。基本的に騙される方が悪いという考えがある。
 だから、政府も信用しない。
それに、事実上、共産党の一党体制で、しかも、共産党員は共産党員の家族でないとなれない。認可権をすべて共産党員が握っている。
 これが元凶で天安門事件が起きた。

近年、中国も海外の資本で経済発展し、共産主義が資本主義的な面を受け入れ、貧富の差が広がってきた。
 情報も届きやすくなり、若者は教育も受けるようになった。
そうなると、今までは、わからないので出なかった、共産党や政府への不満が出始めて、国際メディアに出ない所でデモや紛争が起きるようになってきた。
 これから先は、個人の想像、思い込みだから正しいとは言えないが、このところ、中国が南海の小島を造成したり、尖閣諸島にちょっかいを出したり、海洋進出を図るのは、まさに、そのような国内の不満不安を共産党批判から国外へ目先鉾先変えるためではないか。
 結末の重大さは分かっていて、本気で戦争をするはずがない。
ちょっかいを出せば、日本などはすぐそれに反応して、防衛強化や安保法案の改定に動く。
そうなれば思う壺で、国民の目をアメリカや日本、ベトナムなどに向かせることができれば、目的は達せられる。
中国の人々の、長い長い間の侵攻侵略受難の歴史による生き抜くための蓄積は、平和な日本と比較できないのだ。

 - 政治経済

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