鶴の一声

靏繁樹が日々考えたことや思いついたことを徒然とかきます

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783 コロナの土産

   

東京のコロナ感染が収まらない。一時期、2桁それも前半の数字まで落ち着いて、これくらいの数字で横ばいするのかと期待をしたが、やはり緊急事態解除とともに人の外出や移動増による接触が増え、特に飲食機会が増えたことで、そちらの方面から再発している。終息していないのだから、誰かが菌を保有している。それが感染するのを止めるのは、そう簡単ではない。        

ただ、何度も言うように、比較するのが野暮かもしれないが、増えていると言っても、日本の場合、約1億人の人口に対して1日400人前後。アメリカは3億人に対して1日6万人。ブラジルも2億人に対して2万人と、この見えない新型感染病に対して、如何に我が国が頑張っているかが分かるし、これで経済を止める水準でないこともわかる。もちろん、早め早目の対策を打って、感染を阻止することは当然の事。

魚獲りでも、魚が居ない所に網を投げても魚は獲れない。やはり、魚群探知機で固まっている所に網を投げれば一網打尽。また、有害なスズメバチを退治するのに、どんなに働き蜂を獲っても、蜂は減らない。しかし、卵を産む唯一の女王蜂を獲ってしまえば壊滅する。とにかく、今分かっている地域や店舗など、日本の中の感染源を徹底して洗いだし、捕獲してしまうこと。そうでないと、感染していないその地域や、真面目に頑張っている同業者の生活や企業生命まで奪うことになる。       

今度のコロナウイルス。もちろん悪影響が99%と言っていいだろう。殆どの業者の商売の邪魔をするし、イベントやお祭り、夏休みなど、国民の楽しみを取り上げる。元より、感染病で苦しみ、体力の無い人の命を奪う。何も悪いことをしていない、一生懸命に頑張っている人を苦しめる。まさに最悪のコロナ野郎だ。        

しかし、その最悪の野郎が、小さな土産を持ってきた。その1つが、日本だけではないが、今まで野放しにしてきた一極集中の欠点を気付かせたこと。ただし、気付いても、是正できなければ、ただ、被害だけで終わる。  次に、新しい仕事のやり方ができることを分からせてくれた。在宅勤務やネット会議など。これが一極集中や満員電車の解消に繋がればいいと思う。ショッピングの仕方も変わったかもしれない。本格的ネット社会の始まり、ただ、このことはある種の店舗の崩壊に繋がりかねない。生産の海外依存の危うさや、国内生産回帰のきっかけにもなった。私も、この間、今までになくネット通販を利用した(笑)。国内旅行、国内観光地の再発見と言う、国内観光地への土産も持ってきた。        

とにかく、このコロナは、当面は終息しないだろう。その中で、残念ながら努力にかかわらず、勝ち組負け組と言う業種や地域が出てくる。とにかく、マイナス面は分かっているが、残りの1%の土産の部分を、今後の生活や、日本の行く末に活用できたとしたら、太平洋戦争の犠牲と同じように、その犠牲を無駄にせずに済むのではないか。

庶民は庶民の目線と知恵で。特に若い人の中には、感染初期の不安で浸透した、手洗い・マスク・消毒・対人距離の感染防止の基本を忘れかけている人が多く感じられる。まずは、個人による努力の徹底が一番。政府は大きな目線と観点で、犠牲を犠牲で終わらせない。是非そうあってほしいと願う。

今夜から西日本では、また大雨になるらしい。災害にならないことを祈るが、この豪雨水害も同じ。犠牲を生かした復興を願う。地方自治体の災害復旧工事の基本は、現状復旧で、元の状態に復旧しても、それ以上の改善工事はしない。工事費に1割上乗せすれば、今後の災害を防げる状況にあってもだ。もう、そろそろ、そんな役所考えも改善して欲しいものだ。

 - 雑記

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