鶴の一声

靏繁樹が日々考えたことや思いついたことを徒然とかきます

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外国人研修生

   

日本は、基本海外からの労働者を受け入れない。
 そのことで、海外からはかなり非難されているが、他の国も受け入れたことにより自国民の失業に繋がったり、社会風紀が乱れたりしたことで、種々の問題が発生しているのは確かだ。

 今まで、島国として国内の民族の違いはあれど、とにかく1国民国家として続いてきた日本は、海外からの移民には神経質だ。
 しかし、日本は、世界の中で稀に人口が減っている国で、しかも労働人口の減少は著しい。
昨今も、外食産業や地方産業で人手不足は深刻となり、店舗縮小や廃業、倒産を招いている。
そこで、唯一、その緩和に役立っているのが「外国人研修制度」。
これを盛んに詭弁だと非難する人がいる。そういう深刻さを分かっていない評論家や大学教授と言った肩書の面々。
 この制度こそ「本音と建て前」と言っていい。

発展途上国、例えば、フィリピン・ベトナム・ミャンマー・タイなど、近年海外からの投資によって経済発展はしているものの、まだまた地方には多くの子供を抱えて貧しい家庭が存在する。いや、その方が多いだろう。
中国だって、都市部は急発展しているものの、ちょっと奥地に行けば、所得格差の著しい貧困地帯が存在する。
 その多くは、例えば日本に行って、日本語の勉強をしたくても、経済的に大学にも行けない。まして留学などできない。
しかし、この研修生制度は、貧しい人でも、やる気と勇気と努力があれば、日本に行って自国の数倍のお金が稼げる。そのお金で貧しい家庭の連鎖を断ち切ることも不可能ではないし、外貨を稼ぐことで国の発展にも寄与する。
 もちろん、建て前で掲げる技術や先進的生活を習得できる。

 受け入れる日本国としては、ちゃんと信頼できる受け入れ先があり、受け入れ側も人手不足の解消ができる。
ちゃんと審査して受け入れる為、不法労働などの防止にも役立つ。
 労働人口が余っている時代ならともかく、また、安い賃金で酷使する時代ならともかく、ちゃんと管理監督をすれば、研修生もその家族も、受け入れ側も、人口減少で悩む国も、三方良しではないか。
 日本の研修生で、一番多いのは中国の地方からだが、日中関係がこんな状況で、中国政府の声しか届かない状況に、中国の若者が本当の日本や日本人に直接に接して理解できる機会にもなる。
 この点は、受け入れ側の最も考えなければならないことだ。
その昔は、日本も貧しい時代にハワイやブラジルに受け入れて貰った。日本は利己主義と言われないようにしたいものだ。

 - 政治経済, 雑記

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