鶴の一声

靏繁樹が日々考えたことや思いついたことを徒然とかきます

*

骨太の方針

   

 前回、日本に氾濫するカタカナ言葉について書いたが、今日の朝刊の1ページだけでも、これだけの言葉が使われている。
 タブー・ウィンウィン・グローバル・フォローアップ・メンバーシップ・アクティブ・レビュー・ヒアリング・インバウンド・ノウハウ・ガイドライン。
 素晴らしいというか。ただ、書いたり喋ったりする頭のよさそうな人は、これらの言葉を自慢げに使うが、読んだり聞いたりする対象者が、どういう人達かを考える深慮があるのだろうか。内容が理解されなければ、文章も講演も無意味だ。

昨日6月15日、骨太の方針と言われる、国の経済財政の基本方針が閣議決定された。
 その中の1つが、「労働者不足を補うための外国人労働者の受け入れ」
経済界の中では、とっくの昔から要望が上がっていたのを、もう後が無くなって、ようやく腰を上げたと言う感じ。
 今は、一定の条件や期間を設けて、認めた業種だけに限り、技術習得の目的で「外国人実習制度」があることは、何度か書いてきた。今年になって、まずは、これをきちんとやっていると機構が認めたところに限り、受け入れ人数の2倍までの増加と、年数の2年延長が認められることが決まった。

 今回の閣議で、更に、特に人手不足の顕著な、農業・建設・介護・造船・宿泊業の5分野で実習制度を終えたか、ある程度の日本語能力の試験を合格した外国人を、労働者として5年間雇用できることになる。
結局、今まで認めてこなかった単純労働と言われる分野に広げただけのことだが。
 ただ、そのための受け入れ態勢作りや、実習制度との関係、事故防止、保険などなど、これからだし、現在でも、急増している研修生受け入れに、管理機構や入管の職員が不足して、入国に大幅な遅れが出ている。
 方向的には、現在の実習制度を活かして、期間延長や再雇用といった方向になるだろう。

 おそらく、国内では、人手不足で倒産や、事業断念、拡張断念などが相次いでいるはず。今から、こういう政策を行っても、その穴埋めには4~5年はかかる。
 そうすると、その間にも、そういう事態は続いていく。むしろ増えていく。
あと5年早く取り掛かってくれていたらと、恨めしく思う事業者や農業者も多いだろう。
 その間、国会は何を議論していたのか。
国会議員自身のセクハラやパワハラ、忖度問題、そして党利党略により分裂結合。
 
 本来、主権は国民にあり、一番近い市町村議員、次が市町村長、そして県知事、最後が国会議員。そういう序列になれば、スムーズに国民や事業者の要望や問題などが届くのだが、今は真逆((´∀`))

 - 政治経済, 社会

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