鶴の一声

靏繁樹が日々考えたことや思いついたことを徒然とかきます

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トップの仕事

   

 企業の経営者は、トップと言われるように、三角形の組織のてっぺんにいるから、上がいない。
仕事の上で、困ったことや悩むことがあれば、上司や同僚に相談すればいいが、その相手がいない。
 ある程度のことは、各部署の責任者で決めていけることもあるが、トップが決断しなければならないことや、解決しなければならないことは多い。
トップは孤独だと言うが、間違いではない。
 絶対悩みがないでしょうと言われる私でも、胃が痛くて眠れないときもある。
なるべく、無駄な悩みや心配はしないようにはしているが、それでもある。だから、長くするものではない。
 大企業なら、自分より優秀な人間を入れて、任せておけばいいのだが、大方の中小企業はそうは出来ない。

 主なものに、会社の方針や方向を決めること、取引先や仕入れ先の選択、社員の入社や昇進、大きなトラブルやクレームの解決、地域や業界の役職、何より、会社の利益を確保して、社員に安心と意欲を持たせること。
 小さな会社だと、社長自らがトップであり、営業も資金繰りもやるというのも少なくない。

 同じように、大事なのが、後進が困らぬような会社にして、後の憂いが無いよう、後継者を育てて、きちんと経営を受け継がせることだ。
そのためには、最低でも引き継ごうと考える5年前には、後継者を決め、次にそのブレーンを育て、2年前からは自覚を持たせて、少しづつトップの仕事を任せていく。
 何と言われようと、会社を不在する日も増やして、彼らに責任感を実感させる機会を増やすことが大事。

私は、今その準備に入っている。
 どうしても、トップが担ってきた会社は、トップが退くとなると、社員や取引先に不安を与える。
だから、急に交代すると、混乱を生ずることがあるし、極端な場合は、その後に社内の内紛があったり、能力のない息子が引き継いで破たんするなどの例もある。
 現在のトップがいなくても、内外ともに会社は大丈夫だと思うようにすることが、トップの最後の仕事だ。

これだけ書いておけば、これからは、大手を振って旅行にも行ける。
 あなたの為だから!と(笑)

 - 信念, 経営

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