鶴の一声

靏繁樹が日々考えたことや思いついたことを徒然とかきます

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梅・たけのこ

      2016/03/02

 近年、品種改良や温室栽培で、野菜や果物の季節感がなくなってきた。
みかんは、最後の出荷が3月に終わるが、8月からはハウスみかんの出荷が始まる。
 メロンやスイカも、夏の果物の定番だったが、寒い時期でも出回るようになった。
トマトやキュウリなどは、年中ある。

 そんな中で、今でもその時期しか出て来ないものもある。
私の地元の名産、梅やたけのこもその一つ。梅は採算的に温室栽培が合わない、と言うか、早く採れる必要性がない。つまり、梅は生で食べるものではなく、加工するから一年中ある。
 たけのこは、あんなに高く広い園地をハウスで囲えないし、その投資対効果も期待できない。
たけのこも、早く収穫すると価格も特段に高いが、早すぎても善し悪し。
 1月や2月の初めまでは、まだその季節ではない訳だ。
やはり、たけのこの旬は、2月後半からで、それからは早いほど価格は高く、4月のものと比べると5~6倍高い。
 日本人は、珍しいものや希少価値に対して高く払う。本当に美味しいのは、たけのこに限らず盛りという時期。
たけのこの場合は、4月の半ばが盛り。それと、地中から掘り出したものが、地表に出たものより美味しいのだが、近年、たけのこを掘る人が老齢化したり少なくなり、なかなか難しくなっている。

 因みに、たけのこは、竹の旬と書いて筍。
たけのこにも、表年裏年があり、前の年の発生状態や、その年の雨量、台風、竹の葉の色などを見て、その年の発生量を予測する。また、発生時期は、雨量と気温。
 ただ、その他、専門的な地理条件や園地の方向なども関係するから面白い。
 
 これからの季節を感じさせる旬のもの、たけのこ、蕗の薹、たらの芽。。。どれも天婦羅に合う!!
いつまでも、旬は旬として味わいたいものだ。それが日本人の情緒や味覚を育んできたのだと思う。

 - 農業, 雑記

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